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春の甲子園も始まりいよいよ春が来たかと思いきや、今日は朝から雪が降りました。くれぐれも、けがには気をつけてくださいね。


今日は「確実に1点をとる方法」をご紹介したいと思います。
点数は1点差で負けているが、ワンアウト3塁で同点のチャンス。


しかし、次の打者は、今日全く相手投手にタイミングが合っていない。


どうしても1点が欲しい。


外野フライでタッチアップを狙うべきか……いやいや打者は今日は当たっていない。


スクイズも勇気がない……さて困った。


こういうケースは監督やコーチをされている方なら、たくさん経験されているはず。


作戦の実行に決断踏み切れるだけの好材料がない。


そんなときに高確率で特典できる作戦がセーフティスクイズ


今回はセーフティスクイズの実践について解説します。



セーフティスクイズとは


打者がバントをした後、打球が転がったのを見て三塁の走者がスタートを切るスクイズをセーフティスクイズと言います。


なにがなんでも全てのボールをバントするスクイズとは違って、打者は通常の送りバントのように、ストライクの球をバントします。


打者も一塁でセーフになるためのセーフティバントをするスクイズと思われている方も多いですが、優先順位はあくまで走者をホームに生還させること。


なので、打者はストライクボール(バントしやすいボール)だけを選び、一塁線または三塁線に送りバントと同じ打球を転がすことだけに集中します。


ストライクボール(バントのしやすいボール)だけを選んでバントをするので、打者から遠いところへ外す球(ウエストボール)が来ても見送るだけ。


走者はスタートを切っていないので、アウトになることもありません。


またバントを失敗してフライになっても、走者はバント後の打球を見てスタートを切るので、アウトになることはほとんどありません。


通常のスクイズよりも、リスクが低く成功する確率が高いのがその名の通り、安全なセーフティスクイズなんです。



セーフティスクイズの流れ



  1. 打者は投球に合わせヒッティングの構えからバントの構えに変える

  2. 走者は投手が投げてもスタートを切らない

  3. 打者はストライク球だけをバントする

  4. 走者は打球が転がるのを見てスタートを切る

  5. 走者は投手前のゴロの場合、スタートをやめる





打者はバントを両側に決めるのがポイント


セーフティスクイズの成功は6割がバントの打球方向で決まります。走者が塁にいるケース別にバントの打球方向を解説します。



走者が一塁と三塁の場合のバント方向


バント方向2


セーフティスクイズの成功率が最も高いのは、この走者一塁三塁の場面です。


走者が一塁と三塁の場面では、一塁側にバントをすると成功率があがります。


走者一塁三塁で考えられる攻撃は、スクイズの他に、盗塁、ヒットエンドラン、ランエンドヒットなど、バリエーションが豊富です。


一塁手はベースから離れることができないため、バントの打球を処理するまでに時間がかかります。


それなら三塁手も同じで三塁にバントしても良いのでは?と思いますが、もうひとつ一塁にバントするメリットがあります。


一塁側に打球を転がすと、三塁走者が打球の強さを確認しやすく、スタートを切る切らないの判断がしやすいんです。


三塁方向の場合、打球が三塁走者に向かってくるので、打球の強さがわかりにくく、スタートを切る判断に迷う場合があります。


例えば打球が弱い場合、捕手が処理して三塁走者をタッチアウトにするケースもあります。


なので、走者がスタートを切るためにも、走者が一塁三塁の場合には、一塁方向へバントすることが望ましいといえます。



走者が三塁または二塁三塁の場合のバント方向


バント方向1


走者が一塁三塁以外のケースでの場合は、三塁方向にバントをするほうが成功確率は上がります。


三塁手はベースについているので、バントの打球を処理するまでの時間があります。


逆に一塁手は前進守備を取っていて、バント処理までの時間は三塁手よりも早いんです。


また、三塁方向へバントをすると、三塁手(または投手)と捕手の間に走者が入り込み、送球がしにくいというメリットもあります。


なので、走者が三塁だけの場合は、三塁方向へバントするほうがセーフティスクイズの成功する確率がぐっと上がります。



三塁走者の判断が重要


三塁走者においてはスタートを切る切らないの判断も重要です。


投手の前にバントの打球が転がったときは、ほとんどがアウトになります。


なので、投手前のゴロはスタートを切らずに三塁に戻ることを頭に入れておいてください。


練習では、ゴロの方向を確認してスタートの有無の判断することを繰り返し行っておく必要があります。



三塁走者が絶妙なスタートを切る方法


セーフティスクイズの成功率を高めるために、三塁走者が絶妙なタイミングでスタートをするためのポイントをお話しします。


セーフティスクイズはバントの打球が転がってからスタートを切ります。


全ての球をバントする通常のスクイズに比べると、走者がホームに到着するまでに時間が掛かります。


なので、ホームまでの到着時間を短縮するには、投手が投球動作に入ってから行う第二リードをどれだけ大きくできるかがポイントになります。


第二リードを大きくするコツは、三塁ベースへの戻りを早くすること。


三塁ベースに早く戻れれば、それだけ第二リードを大きくすることができます。


まず第二リードのとり方です。


投手がセットポジションの間に第一リードをとり、投手が投球動作に入ったときに、大きくサイドジャンプ(2回または3回)で第二リードをとります。


第二リードで到達する距離はベース間の3分の1までの距離が取れたらOKです。


2回または3回目のサイドジャンプで着地したら、すぐにターンをして三塁に戻る習慣をつけておいてください。


戻る時には、三塁手めがけてベースに戻ります。(体当たりや危険なスライディングをするという意味ではありません)


捕手と三塁手の間に入ることで、捕手からの送球をしにくくさせるためです。


サイドジャンプから三塁ベースに戻るプレーをいつもやっておくと、セーフティスクイズを実行するときも相手チームはフェイク(偽のプレー)と考えるので効果的です。



打者がバントをしたときのスタートのタイミングはサイドジャンプ(2回または3回)の後でスタートを切ります。


ポン・ポン・ポン・Goというリズムです。


三塁側のゴロの場合、三塁走者がホームに向かって走るときは、走路(ベース同士を結んだラインの左右91センチメートル以内)の内側を走るようにしてください。


理由は、相手守備から送球しづらくなります。


練習では、サイドジャンプでポン・ポン・ポンと第二リードをとったあと、「Go」または「バック」と声をかけ、スタートとリターン(戻る)練習を繰り返し行ってください。



まとめ


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今回はセーフティスクイズについて解説をしました。


セーフティスクイズは、ストライクだけをバントし、一塁または三塁方向にバントをします。


走者は打球を見てスタートの有無を判断。投手前のゴロやフライでなければスタートを切ります。


ボールをウェストされて(外されて)三塁走者になることはなく、バントの精度と走者のスタートが決まれば、ほぼ1点を取ることができます。


投手からすればはっきり言って防ぎようがなく、バントを失敗させる球を投げるほかありません。


ホームでクロスプレーになった場合、あわよくばバッターランナーも塁に残ります。


甲子園でもかなりの数のチームがセーフティスクイズを使うようになっており、監督が使いやすい戦術であることも証明されていますね。


ただし練習もせずに試合でいきなり実践することがむずかしい戦術なので、普段の練習で何度も繰り返し精度を高めてください。


ここぞという場面で必ず役に立つ戦術です。