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お父さんのための野球教室の桜井です。

本当に素晴らしい選手宣誓で始まった選抜高等学校野球大会。

東海大相模高校の優勝で幕を閉じましたが、また夏の甲子園で高校球児の思いも寄らない素晴らしいプレー、チーム一丸となった姿を見るのが待ち遠しく思います。

今回は「連続でヒットを打たれた時に投手が取るべき行動」というテーマで、解説を進めます。

先日、このようなご質問をいただきました。


Q:野球経験はありませんが、打ち込まれる息子に具体的なアドバイスを贈りたい



いつもお世話になります。長野県のSです。

息子が小5で野球を始め、ピッチングを教えることになり、Webで【お父さんのため
の野球教室】を知り約3年半になります。

何度かDVDを見ていただき、指導していただきありがとうございます。

ボールの握り方から質問してきた息子も、今では身長も184センチで大きく成長し、自分なりの考えを持ち野球を楽しんでいます。

中学最後の公式戦の中体連まで2ヶ月半(焦っているのは、親だけ?)になるのに、最近の練習試合ではさほど強くないチームに集中打を浴び大差で連敗しています。

親の目ですから良く見えがちですが、スピードはそこそこ出ていると思うのですが。

コーチから「コントロール重視で投げろ!」と課題を出されると、真ん中に玉が集まり、下位打線にまで「コツン」と合わされ内野の頭を越され失点。

別の試合では、確かに低めへコントロールし三振を取るのですが、一巡すると連打されました。

相手チームの監督と話してみると、

「フォームがとてもきれいですね、だか一巡すればタイミングは合わせやすいですね。」と教えていただきびっくりしました。

私が・・・

「コントロール重視といわれても、上下の投げ分けは必要なのではないか?」

「ランナーが居なくても、クイックで投げてみたり、セットポジションの時間を変えてみたりするのも必要じゃないのかな?」

と(息子に)話してみると、それまで笑いながら野球の話をしていても、突然黙って自分の部屋へ行ってしまいます。

余計なことを言ってしまって、ただウザイと思っているのか?

自分でも分かっていて苦しんでいるのか?

野球経験が無い私では、ピッチャーをやっている息子の心理状態がわかりません。

マウンドに立たせてもらう以上、自信を持って投げてほしいと思うのですが、

どのような言葉をかければよいのでしょうか。分かる範囲でかまいません、教えてください。お願いいたします。


A:技術、メンタルの両面からアドバイスのためのアドバイスを贈ります


まず技術的なアドバイスとして……

「コントロールと球速は比例するという意識をもつこと」

気持ち良く腕を振れている時は、当然ボールのスピードやキレが出てコントロールも正確にできますよね。

逆に腕を振れない時は、スピードやキレがなく、コントロールも安定しません。

つまり、重要なことは、スピードやコントロールを重視して投げるのではなく、腕を気持ち良く振るために何をすべきかということです。


踏み出した脚が地面に着地してから腕を振る


腕を気持ちよく振るためにまず必要なのは3つです。

まず、これまで何度もメルマガでも書いてきましたが、踏み出した足が地面に着地するのを確認してから腕を振るということです。

踏み出した足をきちんと地面に着地させることで、腕の振りを支える土台ができますね。すると自然と腕を強く振れるようになります。

また、その日の調子によって腕の動きがばらつくこともありますが、ある程度腕の動きがばらついても、次のボールでコントロールの修正が容易になります。


踏み出した脚に体重を乗せてから腕を振る(体重移動)


次に体重移動です。

踏み出した足の着地を確認してから腕を振ることができてくれば、次に踏み出した足の膝に体重を少しだけかけることを意識してから腕を振るということを意識して下さい。

そうすると、体の捻りが強くなるうえに、腕の振りの軌道が安定するので、球速とコントロールが格段によくなります。


まっすぐの姿勢をいつも意識する


最後は、姿勢です。試合の中では知らず知らずの間に力が入ります。そうするとどうしても、背中が丸くなってしまうことがあります。

そうするとテイクバックから腕が上がりにくくなり、肘が下がって腕を気持ちよく振ることができなくなります。

そうならないためにも常に姿勢を真っすぐに保つことを意識して下さい。

この3点を常に頭において下さい。


打者にあわされ出した時にとるべき行動


それは、自分のリズムを変えないということです。連打されると、「このままじゃだめだ」という心理からどうしても何かを変えたくなります。

クイックで投げたり、投球のテンポを変えたりしたくなりますね。

でも、相手チームは「あれあれ、ピッチャー焦ってるぞ、もっと揺さぶってみよう」と仕掛けさせる隙を与えてしまいます。

また、通常のピッチングで行っていないことをピンチでしかも慌てた心理状態で行っても、ほとんどうまくいきません。

もう一度この状況で考えていただきたいことは、何のために野手が後ろで守ってくれているかということです。

合わせられて来れば、投げたコースと打球の強さや方向を確認しておき、次の打席では内野手や外野手の守備位置を変更するよう伝えて全員で対策を講じればいいんです。

またここは内野の頭を越されたくないと判断すれば、少し下がり目の守備位置につくように声をかければいいんです。

相手に聞こえるように伝えるのもこちらからの揺さぶりの一つにもなりますね。

この状況を一人で何とかしようとするから、自分を変えなくてはいけなくなりますが、野手といっしょにアウトカウントをとるという意識があれば、気持ちも楽になります。

クイックで投げたり、投球のテンポを変たりしてはいけませんと書きましたが、急にピンチになって慌てて自分のリズム変えることがいけないということなんですね。

裏を返せば、こういったリズムを変える投球をピンチになる前から行っておけば、自分を変えることにはなりませんね。

ですので、ピンチでない状況でも常にテンポを変えて投げるということを行っておくことも一つの方法ですし、ピンチの予防にもつながりますね。

ただ自分のリズムを変えるということは先にも書きましたが、リスクが伴うということを頭に入れ、練習試合やブルペンで意識して練習・経験を積み重ねておいて下さい。


あなたの一所懸命に子どもを思う気持ちは必ず伝わっている


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photo by DSC06648 | SONY DSC | shiori.k | Flickr


多感な時期でもあるのでもっともなことであればあるほど気に障ってしまうことがありますよね。

私自身も中学から高校にかけては、親の言うことはとにかく気に障り、すぐに反抗をしておりました。

自分ではダメだと分っていても、親の言うことが気に障るんですね。

ですので、今回のメールの内容も私からのアドバイスということで、息子さんにお伝えいただいたほうがスムーズに聞き入れてもらえるのかなと思っています。

でも、一所懸命に自分のことを思ってくれているのもわかってくれていますよ。本当に。

ですので、試合の後は「良く頑張った。お疲れ様」と声をかけてあげて下さい。

細かくあれこれと言うよりも息子さんにとって安心、ほっとする環境を作ってあげることが良いのではないかと私は思います。