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photo by Yu Darvish - Texas Rangers | I imagine Darvish sitting in th… | Flickr


お父さんのための野球教室の桜井です。

今年もお父さんのための野球教室を宜しくお願いします。

投手がマウンドで「自信を持って投げる」ために必要な作業について、日本ハムファイターズの斎藤佑樹投手とテキサスレンジャーズのダルビッシュ有投手の違いから考えていきます。


イメージと動作の一致……それが自信


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photo by Yu Darvish | Charlton Clemens | Flickr


まず「自信を持つ」ことができるのはどのような状態であると考えますか?私は「自分が描くイメージと実際が一致していること」だと考えています。

とても速いボールを投げていても自信がなさそうな投手もいれば、逆にそれほど良いボールでなくても自信に満ちた表情で投げる投手もいます。

後者のほうが良い結果になることが多いのですが、この違いは「自分の描くイメージと実際とのギャップ(差)」です。

とくに投手の場合、自分がイメージするボールと実際のボールとのギャップ、自分がイメージする体の動きと実際の動きとのギャップが大きければ大きいほど、自信を持てなくなります。

ですから自信を持つためには“自分のイメージと実際とのギャップを埋める作業が必要”ということになります。


斎藤投手とダルビッシュ投手の違い


先日イメージと実際とのギャップについて興味深い記事を読みました。北海道日本ハムファイターズの元ピッチングコーチの吉井理人氏と二宮清純氏の対談記事です。

その中で吉井氏は斎藤祐樹投手とダルビッシュ投手の違いをこのように話しています。


吉井コーチの斎藤佑樹投手評


斎藤佑樹(日ハム) カレンダー2013年

(フォームが崩れてしまったとき)本来なら、そこでビデオを見たりして修正するものですが、実は佑ちゃんにはあまり自分の映像をチェックする習慣がなかったんですよ。

だから今までは自分のイメージと感覚だけで投げていたんです。当然、それでは感覚と実際のピッチングとのズレが生じます。

(出典:SPORTS COMMUNICATIONS - コラム)


吉井コーチのダルビッシュ投手評


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photo by ダルビッシュ 有 | underclasscameraman | Flickr

多くのピッチャーは映像でフォームをチェックしたり、いろんな工夫をしています。でも、ダルは自分の体をうまく操って、その一致が瞬時にできてしまう。

(出典:SPORTS COMMUNICATIONS - コラム)

この吉井氏の言葉を受けて、イメージと実際とのギャップを埋めるためには客観的な自己分析、自分を俯瞰することの重要性を改めて感じました。

理想はダルビッシュ投手のように、ビデオ映像を見なくてももうひとりの自分がピッチングコーチのように自分を客観視し、イメージと実際のギャップを確認するセルフチェックです。

これができればゲーム中にありとあらゆるギャップに対しての対応、つまり修正能力や適応能力が生まれます。


イメージと実際のギャップを埋める方法


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photo by Yu Darvish | Charlton Clemens | Flickr


ただ明日からダルビッシュ投手のようにイメージした通りに体を動かすことができるようにはなりません。

しかしビデオ映像でのチェックや鏡などで、自分を客観的に見て自分のイメージと実際とのズレを確認し修正していくことで身につけていくことができます。

例えば、「腕が下がっている」とアドバイスを受けても自分では腕は上がっていると感じることがあります。そのときにビデオ映像や鏡で自分の感覚と実際とのズレを確認してみましょう。

そしてどのように意識をすれば自分がイメージする状態になるのかを感じ、その感覚と動作を繰り返すことで覚えてみましょう。

シャドーピッチングをするときでも、ただ鏡に映る自分を眺めるのではなく、自分の感覚と実際の姿とのギャップを確認して、ギャップを埋めるための(10の意識が必要なのか5の意識でよいのかという)意識と動作の関連性を見つけ出してみてください。

また指導者の立場であれば、その投手がどのような状態・フォームのイメージでマウンドに上がりたいのかを聞き、実際とのギャップをアドバイスしたり、

場合によっては(今日はこのレベルまででいいよというように)投手の理想のイメージを少し下げてあげることも大切です。

最終的にはダルビッシュ投手のようにセルフチェックしイメージと動作をコントロールするところを目指しながら、投手と指導者がひとつになって1球でも多く自信を持った投球を増やしていきましょう。

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