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お父さんのための野球教室の桜井です。

先日このようなご質問をいただきました。


Q:野球経験のない親は、子どもに野球を教えてやれないのでしょうか?


桜井様

これまで何度か桜井さんに質問メールを送らせて頂いた、山田(仮名)と申します。

小学5年生の長男のことでご相談させて頂きたく、メールさせて頂きました。

小学5年生の長男は、小学2年生の冬から少年野球をはじめました。5年生ともなると、勉強もだんだん難しくなってくる時期です。

本人は中学受験をしたいと言い、週2回習っている水泳も今月一杯で辞めて、これから週4回塾にいくことになりそうです。

勉強を頑張りたいという本人の気持ちもあるので、そこは家族で話し合って尊重することにしました。もちろん本人も少年野球は卒団まで続けるつもりだし、親としてもそれを望んでいます。

昨日は副キャプテンにも決まりました。(決して野球は上手くはありませんが)本人の野球への意欲も少しずつ向上してきました。

一時はずっと私が長男の野球をみていたのですが、いろんなお父さん同士のしがらみもあり、結果、現在は、平日は近所の野球経験のあるお父さんの家で練習しています。

しかし塾に行きはじめたら、一緒に練習出来る日はだいぶ減ってしまいます。そのお父さんが言うには、野球ではどんどん他の子と差が開いていくと言います。

野球の練習にあてていた時間を塾にあてるわけですから、それは仕方ないこととも思うのですが、野球をやっていない、スポーツをやってきてない親は、子どもに野球を教えてやれないものなのでしょうか。

確かに、一緒に練習出来たことは本人にとってプラスになったとは思います。左打ちへの転向という新たな可能性も見出してくれましたし、

野球をやってきているお父さんは、野球をやってないお父さんより、子どもに野球を教えることが出来るのは事実と思います。

しかし自分も親として、週末はグランドにも行っている身としては、自分の子どもにくらい野球を教えてやりたいという気持ちがあるのも事実です。

一緒に練習できる時間帯が限られるのなら、せめて塾が終わった後だとか、少しでも打ち込みをさせるなどしてやれることもあると思うのですが。

現在家で行っているのは、朝5時半に起きて毎日素振り100回です(左打ちに転向してから、まだ2週間くらいのことですが)

父親としては、勉強を頑張ってほしいと思いつつも、野球も上手になってもらいたいと願うのは求めすぎでしょうか?

また父親にも覚悟が必要なのかなとも感じています。(他のお父さんに頼らないという意味で)何かアドバイスを頂けたら幸いです。


A:子どもの指導は未経験者のほうが向いている


子どもの指導は経験者よりも未経験者のほうが向いていると私はそう考えています。子どもの上達は、技術論よりも楽しさをどれだけ感じられるかだと考えています。

よくある例え話ですが、テレビゲームなんかは、大人が教えなくても子どもたちは自分で操作を覚えます。

最初は上手くいかなくても、すぐに操作を覚えて私たち大人よりも子どものほうが数倍も早く上手くなっているのは何故でしょうか?それは単純に「楽しい」から、「興味があるから」です。

隠れたアイテムを見つける楽しさや、ステージをクリアしていく楽しさ、必殺技を繰り出す楽しさなど、どんどん自分で楽しさを見つけてきます。

上手くなるには楽しさに勝るものはないんです。これは野球でも同じです。野球が楽しいと感じたら子どもは自ら上手くなるための工夫を始めます。

私も含めて野球経験者がやりがちなのは、自分たちの感覚や経験の範囲で指導してしまうことです。子どもが工夫して取り組んだことを否定しまうと意欲を失って野球が楽しくなくなります。

もちろん子どもの意見に耳を傾けてアドバイスをする野球経験者の指導者の方もたくさんいますが、どうしても自分の経験や感覚と比較してしまう傾向があります。


楽しいと思えるものは自然に上手くなる


子どもの上達で重要なのは、自ら考えて試してみることです。そのためには大人が「教える」ことよりも、「聞く」ことのほうが大切なんです。

「今のボール良かったけど、どうやって投げたの?」

「すごくスイングが速かったけど、どうやって振ったの?」

そう言われると子どもは嬉しくなります。すると益々自分で考えて試すという好循環が生まれます。

そういう風なコミュニケーションができるのは、正直な気持ちで子どもと向き合える野球未経験者の方が向いていると考えています。


教えることだけが指導じゃない。教わることも指導


わからないからこそ、「自分が子どもに教えてもらう」という気持ちで子どもに質問を投げかければいいと思います。

野球を教えるのではなくていっしょに学んで褒めることです。それが子どもが自ら考えて上達する土台になります。


文武両道を願うのは当然です


私も三人の子どもの父親です。山田さんと同じように、子どもには運動も勉強も頑張ってもらいたいと願う父親の一人です。

そして子どもたちに「がんばれ」と求めるだけではなく、私たち親も頑張っている姿を見せたいなと思います。

またかっこいい姿だけでなくて、親も失敗する姿も見せてあげて、そこから子どもたちが何かを感じ取ってくれたらいいなと思っています。

私たちも少し肩の力を抜いて、失敗や成功を繰り返しながら子どもたちといっしょに親も成長して、いつか追い抜いてくれるまで、伴走者として頑張っていきたいものです。

お父さんのための野球教室は、野球において誰にも相談できなかったり、相談するところがない、そういった方々をサポートとしたいと思い立ち上げたブログなので、お気軽にご連絡ください。

息子さんの中学受験、そして野球生活が良いものとなることを心から願っています。